計測・制御に関する理論(全12問中1問目)

ドップラー効果を応用したセンサーで測定できるものはどれか。

出典:令和5年春期 問 4

  • 血中酸素飽和度
  • 血糖値
  • 血流量
  • 体内水分量
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分野:テクノロジ系
中分類:基礎理論
小分類:計測・制御に関する理論
解説
ドップラー効果は、波動の発信源や受信源が動いている場合に、その波長が本来のものより伸長されたり、収縮されたりする物理的効果です。ドップラー効果の代表的な例として、救急車のサイレンがよく挙げられます。救急車が近づいてくるときサイレンの音の高く聞こえ、逆に離れていくときは低く聞こえます。この現象は、救急車の移動に伴って音波の波長が変化するドップラー効果によるものです。

ドップラー効果を応用したセンサーは、照射した赤外線やマイクロ波等の周波数と、対象から反射して返ってきた周波数の差から、動体の存在やその加速度を検出するものです。「動体」という観点から考えると、選択肢の中で唯一、体内で動いている「血流量」が測定できるものとして適切であると判断できます。
  • 血中酸素飽和度は、血液中のヘモグロビンが酸素と結合すると、より鮮やかな赤色になる性質を利用しています。この特性を利用して、赤色と赤以外の光を同時に照射し、それらの吸光度をセンサーで測定することによって血液中の酸素量を算出します。新型コロナウイルスの患者が指先に装着するオキシメーターが注目されました。
  • 血糖値は、血液中のグルコースが赤外線を吸収する性質を利用しています。赤外線を照射し、その反射率をセンサーで測定することで算出します。
  • 正しい。血流量は、ドップラー効果を応用したセンサーで測定します。
  • 体内水分量は、身体に微弱な電気を流したときの電気抵抗(インピーダンス)をセンサーで測定することなどで算出します。

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