応用数学 (全52問中50問目)

No.50

自動支払機が1台ずつ設置してあった二つの支店を統合し,統合後の支店には自動支払機を1台設置する。統合後の自動支払機の平均待ち時間を求める式はどれか。ここで,待ち時間はM/M/1の待ち行列モデルに従い,平均待ち時間にはサービス時間を含まないものとする。

〔条件〕
  • 平均サービス時間:Ts
  • 統合前のシステムの利用率:両支店ともρ
  • 統合後の利用者数は,統合前の2支店の利用者数の合計値
  • ρ1−ρ×Ts
  • ρ1−2ρ×Ts
  • 1−ρ×Ts
  • 1−2ρ×Ts
  • [出題歴]
  • 応用情報技術者 R3秋期 問2
  • 応用情報技術者 H27春期 問1
  • ソフトウェア開発技術者 H14春期 問33

分類

テクノロジ系 » 基礎理論 » 応用数学

正解

解説

自動支払機における平均サービス時間は、1人の顧客が自動支払機を使用する平均時間のことです。また、利用率とは単位時間あたりに自動支払機が使用されている割合です。例えば、1人の顧客が平均して2分間自動支払機を使用し、1時間当たり15人にサービスを提供した場合を仮定すると、利用率は「(2分×15人)÷60分=0.5」となります。

統合前の両支店に設置してある自動支払機2台の平均サービス時間は同じですから、利用者数が多いほど利用率は高くなると考えられるところ、両支店の利用率は同じ"ρ(ロー)"なので、利用者数は同じであったことがわかります。統合後の支店では、平均サービス時間が従前と同じである自動支払機1台で2倍の利用者を処理することになるので、利用率は単純に2倍の"2ρ"になります。

平均待ち時間は、処理待ち行列に並んでからサービス(処理)が開始されるまでの待ち時間の平均であり、M/M/1の待ち行列モデルでは、平均待ち時間を以下の公式で計算します。

 利用率1−利用率×平均サービス時間

したがって、この式の利用率の部分に"2ρ"を当てはめた「エ」が適切となります。
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