システムの評価指標 (全83問中30問目)

No.30

ノードN1とノードN2で通信を行うデータ伝送網がある。図のようにN1とN2間にノードNを入れてA案,B案で伝送網を構成したとき,システム全体の稼働率の比較として適切なものはどれか。ここで,各ノード間の経路(パス)の稼働率は,全て等しくρ(0<ρ<1)であるものとする。また,各ノードは故障しないものとする。
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  • A案,B案の稼働率の大小関係は,ρの値によって変化する。
  • A案,B案の稼働率は等しい。
  • A案の方が,B案よりも稼働率が高い。
  • B案の方が,A案よりも稼働率が高い。

分類

テクノロジ系 » システム構成要素 » システムの評価指標

正解

解説

まずA案とB案の稼働率を計算する式を考えます。

A案は、直列接続されたそれぞれの経路がさらに並列に接続されているので、以下のシステムの稼働率として求めることができます。
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直列接続された各部分の稼働率は"ρ2"なので、2つを並列で接続した場合の稼働率は、

 1−(1−ρ2)2

の式で表されます。

B案は、A案と逆で並列接続されたそれぞれの経路がさらに直列に接続されているので、以下のシステムの稼働率として求めることができます。
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並列接続された各部分の稼働率は"1−(1−ρ)2"なので、2つを直列で接続した場合の稼働率は、

 (1−(1−ρ)2)2

の式で表されます。

設問で「全ての経路の稼働率は等しい」という記述があるので、各式に ρ=0.9,0.1 を代入して稼働率を比較していきます。

〔ρ=0.9〕
[A案]
 1−(1−0.92)2
=1−(1−0.81)2
=1−0.192
=1−0.0361
=0.9639

[B案]
 (1−(1−0.9)2)2
=(1−0.12)2
=0.992
0.9801

〔ρ=0.1〕
[A案]
 1−(1−0.12)2
=1−0.992
=1−0.9801
=0.0199

[B案]
 (1−(1−0.1)2)2
=(1−0.92)2
=(1−0.81)2
=0.192
0.0361

この結果から常にB案の方が稼働率が高くなることがわかります。
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