平成28年秋期試験問題 午前問59

システム監査報告書に記載された改善勧告への取組みに対する監査人のフォローアップとして,適切なものはどれか。

  • 改善勧告に対する改善の実施を被監査部門の長に指示する。
  • 改善勧告に対する被監査部門の改善実施状況を確認する。
  • 改善勧告に対する被監査部門の改善実施プロジェクトの管理を行う。
  • 改善勧告の内容を被監査部門に示した上で改善実施計画を策定する。
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分野 :マネジメント系
中分類:システム監査
小分類:システム監査
解説
システム監査人は、監査報告書に改善提案を記載した場合、その提案に基づいて必要な措置が講じられているかを確認するとともに、改善状況を継続的にモニタリングしなければなりません。このシステム監査後の活動を「フォローアップ」と呼びます。

フォローアップは、監査対象部門が主体となって実施される改善を、監査人が事後的に確認するという性質のものです。このため、監査人が改善活動を自ら実施することはなく、また実施に関して責任を負いません。改善計画の策定やその実行への関与は、監査人の独立性と客観性を損なうことに留意しなければなりません。

監査人の役割は被監査側が実施する改善計画を見守り、改善計画が適切に遂行されるように助言を行うことです。したがって、監査人が行うフォローアップとして適切なのは、「イ」の"改善実施状況を確認する"です。

「ア」改善の実施を指示する、「ウ」実施状況の管理を行う、「エ」改善実施計画を策定する、はいずれも監査対象部門が主体となって実施すべきことであり、監査人の関与は不適切です。

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