平成22年秋期試験問題 午前問12
問12解説へ
DMAコントローラーの説明として適切なものはどれか。
- MPUでは時間がかかる積和演算を,高速に行う。
- 仮想メモリ機能,メモリ保護機能などのメモリ管理機能を提供する。
- 動作クロックに合わせてカウントするカウントレジスタをもち,それによって時間の経過を保持する。
- メモリと入出力装置との間,又はメモリとメモリとの間でのデータ交換を,MPUを介さずに行う。
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解説
DMAは「Direct Memory Access」の名称が表すとおり、入出力装置がCPUを介さずにメモリとの間で直接データを転送を行う方式です。DMAコントローラーは、CPUに代わって周辺機器とメモリとの間のデータ転送を制御する専用ハードウェアです。
通常はデータのやり取りはCPUが関与して行われますが(チャネル制御方式)、DMA制御方式ではCPUが他の処理を行いながら、HDDその他の周辺機器とメモリの間のデータ転送が可能なので、CPUの負荷が軽減され、全体の処理効率が向上します。一般的なコンピュータでも広く利用されている基本的な技術です。
したがって「エ」が適切な記述です。
通常はデータのやり取りはCPUが関与して行われますが(チャネル制御方式)、DMA制御方式ではCPUが他の処理を行いながら、HDDその他の周辺機器とメモリの間のデータ転送が可能なので、CPUの負荷が軽減され、全体の処理効率が向上します。一般的なコンピュータでも広く利用されている基本的な技術です。
したがって「エ」が適切な記述です。

- DSP(Digital Signal Processor)やFPUの説明です。DMAはデータ転送を制御する装置で、一般的な演算処理は行いません。
※積和演算(せきわえんざん)は、複数の数の乗算(積)を行い、それらを足し合わせる演算です。 - メモリ管理ユニット(MMU:Memory Management Unit)の説明です。DMAコントローラーは内蔵するメモリアドレスレジスタによりアドレス計算を行いますが、仮想アドレス変換やページングなどの高度なメモリ管理機能は備えていません。
- サイクルカウンタの説明です。DMAコントローラーは内蔵するバイトカウントレジスタにより転送データ量を管理しますが、時間の経過を記録・保持する機能はありません。
- 正しい。DMAコントローラーの説明です。
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