平成22年春期試験問題 午前問75

組織設計の原則に適合しているものはどれか。

  • 1人の上司が直接監督できる部下の数には特に制限がなく,上司の立場と管理職としての経験年数と能力によって増加させるべきである。
  • 組織の構成員が,組織の枠を超えたプロジェクトに参加しやすくするために,別組織の上司からの指示命令にも従うことができるようにすべきである。
  • 組織を構成する個人が専門化された業務活動を担当できるように,階層化された組織構造のそれぞれの階層に独自の意志決定権を与えるべきである。
  • 日常的に反復して起こる問題や仕事の意志決定は部下に委譲し,上司は例外事項やより重要な問題について意志決定できるようにすべきである。
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分野:ストラテジ系
中分類:企業活動
小分類:経営・組織論
解説
組織設計の原則とは、経営組織という複数の人間を統制して目標を達成しようとする集まりで、効率的に組織を管理するための原則を示したものです。
専門化の原則
組織の中で仕事をするときに、分業をし各人が特定の仕事に専門化することで効率が高まるという考え方です。
権限・責任一致の原則
各人ついて割りふられる権限と責任の重さは同じ大きさでなければいけないという考え方です。
統制範囲の原則
1人の管理者が統制できる人数には限りがあるという考え方です。単純な作業の場合15人~30人、複雑な作業の場合 6~7人程度が最適な部下の人数と考えられています。
命令統一性の原則
命令系統の一貫性を維持するため、各担当は1人の上司だけから命令を受けなければならないと言う考えです。
例外の原則(権限委譲の原則)
経営者(上司)は日常反復的な業務処理を下位レベルの者に委譲し例外的業務に専念すべきであるという考え方です。権限委譲によって次世代管理者の育成などを期待することができます。
問題文の選択肢に戻り、組織設計の原則を当てはめてみると、
  • 統制範囲の原則に反します。
  • 命令統一性の原則に反します。
  • 権限・責任一致の原則に反します。
  • 正しい。例外の原則(権限委譲の原則)に適合しています。

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