平成28年秋期試験問題 午前問11
問11解説へ
プロセッサの実行効率を上げる,VLIWの説明はどれか。
- 依存関係のない複数の命令を,プログラム中での出現順序とは異なる順序で一つずつ実行する。
- 各命令フェッチ,デコード,実行,演算結果の出力などの各段階を並列に処理する。
- 同時に実行可能な複数の動作をまとめて一つの命令として,同時に実行する。
- 複数のパイプラインを用いて複数の命令を同時に実行させる。
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解説
VLIW(Very Long Instruction Word)とは、プログラムのコンパイル段階で、依存関係のない複数の操作をまとめて1つの複合命令にまとめ、同時に並列処理させる手法です。1つのサイクルで多くの演算を行うことができるため、高速なデータ処理が求められる分野で効果を発揮します。「Very Long」の名前のとおり命令がとても長く、最低128ビットといったサイズになります。
通常のパイプライン処理では、CPUが実行中に命令の依存関係などを判断して進めますが、VLIWではあらかじめ並列実行できる形にしてあるため、CPU側のオーバーヘッド減少と高速化が望めます。その一方で、ソースコードからプログラムを生成するコンパイラの設計はその分難しくなります。
したがって「ウ」が正解です。
通常のパイプライン処理では、CPUが実行中に命令の依存関係などを判断して進めますが、VLIWではあらかじめ並列実行できる形にしてあるため、CPU側のオーバーヘッド減少と高速化が望めます。その一方で、ソースコードからプログラムを生成するコンパイラの設計はその分難しくなります。
したがって「ウ」が正解です。
- アウトオブオーダー実行の説明です。VLIWはコンパイラがプログラムの出現順序に則り、静的に並列実行を束ねます。
- 命令処理の各段階を並列化するパイプライン処理の説明です。VLIWでは命令そのものを並列化する手法です。
- 正しい。VLIWは、複数の処理を1つの非常に長い命令にまとめて並列実行する高速化技法です。
- スーパースカラの説明です。
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