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応用情報技術者令和7年秋期 午前問14
問14
キャパシティプランニングの目的の一つに関する記述のうち,最も適切なものはどれか。
- 応答時間に最も影響があるボトルネックだけに着目して,適切な変更を行うことによって,そのボトルネックの影響を低減又は排除することである。
- システムの現在の応答時間を調査して,長期的に監視することによって,将来を含めて応答時間を維持することである。
- ソフトウェアとハードウェアをチューニングして,現状の処理能力を最大限に引き出して,スループットを向上させることである。
- パフォーマンスの問題はリソースの過剰使用によって発生するので,特定のリソースの有効利用を向上させることである。
- [出題歴]
- 応用情報技術者 R1秋期 問14
分類
テクノロジ系 » システム構成要素 » システムの評価指標
正解
イ
解説
キャパシティプランニングとは、システムやサービスが必要とするリソースの容量を予測し、計画するプロセスです。将来のユーザー数やデータ量を評価し、サービスの水準を維持するために適切なハードウェアやリソースを確保することを目的として実施されます。
一般的なキャパシティプランニングは、次の手順で実施されます。
一般的なキャパシティプランニングは、次の手順で実施されます。
- モニタリング:現行システムを継続的にモニタリングし、処理能力・利用率・ボトルネックを把握してベースラインを作成する
- 分析・予測:ユーザー数やデータ量の将来増加、事業環境の変化によるトラフィック変動などを分析して負荷増大を見積もり、その結果からシステム能力の限界時期を予測する
- 計画:目標とする性能要件を満たすために、パフォーマンスチューニングやハードウェア増設を検討し、導入・変更計画をまとめる
- 実装:計画に従ってシステムを変更する
- ボトルネックの除去は、主にパフォーマンスチューニングで実施します。ボトルネックに着目して全体を改善するという記述より、TOC(Theory Of Constraints)の説明とも言えます。
- 正しい。キャパシティプランニングの目的は、必要なリソース量をあらかじめ確保して、将来にわたりシステムの性能要件を満たし続けることです。
- パフォーマンスチューニングの目的に関する記述です。キャパシティプランニングの一環で実施されることはありますが、性能を維持するための手段であり目的ではありません。
- パフォーマンスチューニングの目的に関する記述です。「ウ」と同じ理由で誤りです。