応用情報技術者令和7年秋期 午前問26

問26

BASE特性を満たし,次の特徴をもつNoSQLデータベースシステムに関する記述のうち,適切なものはどれか。

〔NoSQLデータベースシステムの特徴〕
  • ネットワーク上に分散した複数のノードから構成される。
  • 一つのノードでデータを更新した後,他の全てのノードにその更新を反映する。
  • クライアントからの更新要求を2相コミットによって全てのノードに反映する。
  • データの更新結果は,システムに障害がなければ,いつかは全てのノードに反映される。
  • 同一の主キーの値による同時の参照要求に対し,全てのノードは同じ結果を返す。
  • ノード間のネットワークが分断されると,クライアントからの処理要求を受け付けなくなる。

分類

テクノロジ系 » データベース » データベース応用

正解

解説

BASE特性は、ACID特性と同じように、データベースの一貫性を説明するためのモデルで、次に示す3つの特性の頭文字を取ったものです。
  • BA:Basically Available - 基本的に利用可能である(可用性優先)
  • S:Soft State - 柔軟な状態(厳密な状態を要求しない)
  • E:Eventually Consistent - 結果整合性を保証する
従来型のデータベースのような厳密な一貫性を要求せず、結果整合性を保証するというのがBASE特性の基本的な考え方です。BASE特性の概念は、クラウド上でビッグデータを扱うNoSQLのトランザクションに取り入れられています。
厳密な一貫性
全てのノードが常に同一の最新データを保持する一貫性モデル。どのノードにアクセスしても、常に最新で正しいデータを取得できる
結果整合性
全てのノードが常に同じデータを持つわけではないが、時間の経過とともに更新情報が伝搬し、最終的にはすべてのノードのデータが一致するという一貫性モデル。即時性よりも可用性を重視する
  • RDBMSでの2相コミットではデータが常に整合性を満たしますが、NoSQLデータベースでは必ずしもそうとは限りません。
  • 正しい。NoSQLデータベースでは、データを更新してもすぐには全てのノードに反映されませんが、システムに問題がなければ、最終的には全てのノードに同じ内容が反映されます。この性質は「結果整合性」と呼ばれます。
  • NoSQLデータベースでは、データ更新の結果が直ちに全ノードに反映されるわけではありません。同一の主キーの値による同時の参照要求を行っても、更新直後はノードによって異なる結果を返すことがあります。
  • NoSQLデータベースでは、ノード間のネットワークが分断されてもデータベースの利用が可能です(可用性優先)。
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