応用情報技術者平成25年秋期 午前問53

問53

予算が4千万円,予定期間が1年の開発プロジェクトをEVMで管理している。半年が経過した時点でEVが1千万円,PVが2千万円,ACが3千万円であった。このプロジェクトが今後も同じコスト効率で実行される場合,EACは何千万円になるか。
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分類

マネジメント系 » プロジェクトマネジメント » プロジェクトの時間

正解

解説

EVM(Earned Value Management)は、プロジェクトにおける作業を金銭の価値に置き換えて定量的に実績管理をする進捗管理手法です。

EVMで使用される各指標は次のような意味を持っています。
PV(Planned Value)
プロジェクト開始当初、現時点までに計画されていた作業に対する予算
EV(Earned Value)
現時点までに完了した作業に割り当てられていた予算
AC(Actual Cost)
現時点までに完了した作業に対して実際に投入した総コスト
EAC(Estimate At Completion)
完了時の総コスト見積り
EV(予算)が1千万円に対してAC(実コスト)が3千万円なので、当初予算の3倍のコストがかかっていることになります。当初の総予算が4千万円なので、このまま同じコスト効率であれば、

 4千万円×3倍=12

完了時の総コスト見積り(EAC)は12千万円と予測できます。よって「エ」が正解です。

なお、EVMには完成時総コスト見積り(EAC)を求める公式があるため、厳密にはこれに従って計算します。

 完成時総コスト見積り(EAC)=AC+ETC
 残作業のコスト見積り(ETC)=(BAC-EV)÷CPI
 コスト効率指数(CPI)=EV÷AC

設問では、BAC=4千万円、EV=1千万円、AC=3千万円なので、

 BAC=4千万円
 CPI=EV÷AC=1÷3=1/3
 ETC=(4-1)÷1/3=9千万円
 EAC=3+9=12千万円

また、この設問の事例のように現時点までのコスト効率がプロジェクト終了まで続くならば、

 EAC=BAC÷CPI

で単純に求められるので、

 CPI=1÷3=1/3
 EAC=4÷1/3=12千万円
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