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応用情報技術者令和7年秋期 午前問55
問55
サービスマネジメントのサービス可用性管理において，インシデント又は将来インシデントとなる可能性のある事象について，その発生経路及び発生原因を分析し，発生確率の算出に使用できる技法はどれか。
- 故障の木解析(FTA)
- 故障モード・影響解析(FMEA)
- コンポーネント障害インパクト分析(CFIA)
- 単一障害点分析(SPOF分析)
分類
マネジメント系 » サービスマネジメント » サービスマネジメントプロセス
正解
ア
解説
- 正しい。FTA(Fault Tree Analysis：故障木解析)は、樹形図を使って上位の事象から下位の原因へと順に分解することで、故障などの好ましくない事象の発生経路・原因・確率を明らかにする手法です。
上位事象と下位事象の関係は、発生確率とゲート（OR／AND）で表し、基本事象の発生確率から積み上げる形で、下位事象の確率から最上位事象の発生確率を論理的に導き出します。分析対象の事象（矩形枠）、基本事象（丸枠）、非展開事象（菱形枠）、通常事象（家型枠）、ORゲートやANDゲート（論理回路記号と同じ）、移行（三角枠）などの図記号を使います。
- 故障モード・影響解析は、システムや製品がどのように故障する可能性があるかを事前に洗い出し、その影響の重大さや発生確率を分析するとともに、実際に故障が起きた場合のアクションを決めるための手法です。FMEAは「Failure Mode and Effects Analysis」の略です。
- コンポーネント障害インパクト分析は、システムを構成する各部品（コンポーネント）が故障した場合に、どのような影響が全体に及ぶかを格子分析で把握する方法です。解決策を作り、活動計画を作るまでの一連の活動を含みます。CFIAは「Component Failure Impact Analysis」の略です。
- 単一障害点分析は、その1箇所の障害がシステム全体の停止に繋がる部分を明らかにする手法です。SPOFは「Single Point of Failure」の略です。