応用情報技術者令和7年春期 午前問10

問10

オブジェクトストレージの特徴として,適切なものはどれか。
  • オブジェクトにはユニークな識別子が割り当てられ,識別子を使ってアクセスする。
  • オブジェクトの内容を更新する際,上書き更新をする。
  • 広域分散を実現するためには,遠隔地のストレージと静止点を設けて同期を行う必要がある。
  • ストレージはディレクトリの概念を使った階層構造である。

分類

テクノロジ系 » システム構成要素 » システムの構成

正解

解説

オブジェクトストレージは、従来のファイルやディレクトリと言った階層構造ではなく、オブジェクトという単位でデータを格納・管理する記憶方式です。フラットな構造でスケールアウトが容易なので、非構造型データを大量に保存するデータレイクに適しています。AmazonS3がオブジェクトストレージの代表格です。

各オブジェクトは、データ本体とともにメタデータと固有の識別子が付与された状態で格納されています。階層構造がないので、①データの複製、移動、分散がしやすい、②効率的にアクセスできる、③ディレクトリ数やデータ数の制限を受けないといった特徴があります。また、オブジェクトストレージには識別子を指定してREST API(HTTP)でアクセスします。このため、利用者は格納場所を覚えておく必要がなく、様々なプラットフォームから共通の手順でデータ操作を行うことができます。
  • 正しい。オブジェクトごとに一意な識別子(Object ID、UUIDなど)が付与され、その識別子を指定してアクセスします。
  • 原則としてオブジェクトの上書き更新はできません。データの更新が行われれると、同じキーに対する新しいバージョンのデータとして保存されます。以前のバージョンのデータも削除されることなく保持されるため、過去のデータを後から参照または復元することも可能です。
  • 分散オブジェクトストレージにおけるデータの同期は、リアルタイムではなく非同期に行われます。データの更新や削除が行われるとバックグラウンドで順次データを転送し、最終的には一致するという「結果整合性」の形をとります。
  • オブジェクトストレージはファイルストレージのような階層構造を持たず、全てのオブジェクトがフラットな名前空間に格納されます。
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