応用情報技術者過去問題 令和7年秋期 午後問10
⇄問題文と設問を画面2分割で開く⇱問題PDF問10 サービスマネジメント
社内手続を扱うサービスデスクに関する次の記述を読んで,設問に答えよ。
J社は通信会社であり,通信サービスや企業向けのアウトソーシング事業を提供している。J社の組織は,全国の営業所や技術部などの事業部門と,人事・総務部や情報システム部などのコーポレート部門に大別される。情報システム部には開発課と運用課があり,それぞれ社内システムの開発と運用を行っている。J社の人事・総務部は,従業員向けの社内手続の申請承認に関わる業務や情報提供業務を行っていて,業務の担当者は,従業員からの問合せ対応で多忙を極めていた。一方,従業員は,"社内手続の疑問点を人事や総務のどの担当者に問合せすればよいのか分かりにくい","問合せができても,回答までに時間を要する","9時から17時までの勤務時間帯以外は社内手続ができない"など,適切なサポートを受けられていない状況であった。その結果,従業員の負担も増加し,作業効率の低下を招いていた。
この状況を踏まえ,人事・総務部と情報システム部(以下,両部という)を統括するW常務は,両部に対し,情報システムを使って,従業員向けのサービスを充実させるとともに,問合せ対応の負荷を軽減させるように指示した。両部が検討した結果,N課長をリーダーとする運用課が,従業員向けのサービスデスク(以下,SDという)サービスと,社内手続の申請や問合せを受け付けるポータルサービス(以下,Pサービスという)の二つのサービス(以下,新サービスという)を提供することになった。Pサービスは,開発課が社内Webを使って構築するポータルサイトで実現する。情報システム部は,利用者を代表する事業部門との間でSLAを合意し,新サービスを提供する。
〔SDサービスの概要〕
従来,人事・総務部で行っていた従業員からの問合せ対応に加えて,Pサービスに関する問合せも,SDが受け付けて回答を行う。疑問が解決したことを利用者に確認することで,回答の終了とする。
利用者からSDへの問合せ手段は電話や社内チャットである。従業員にとって問合せ対応窓口の一本化が図られ,SDの組織がaとして機能する。SDは運用課の所属とし,SDの要員は,運用課の従業員及び人事・総務部から異動した従業員の5名で構成する。SDサービスのSLAの概要(抜粋)を表1に示す。
〔Pサービスの概要〕
Pサービスには,各種申請機能とセルフヘルプ機能がある。セルフヘルプ機能を実現するためにFAQのデータベース(以下,FAQ-DBという)を構築し,あらかじめ問合せと回答とを対にして登録する。これによって,利用者自身が疑問を解決できるようになる。
Pサービスの概要を表2に,PサービスのSLAの概要(抜粋)を表3に示す。
なお,N課長は,サービスbのサービスレベル目標値を設定する際に,Pサービスの許容される停止時間を計算した。その結果,Pサービスは1か月に最大c分までの停止ならばサービスレベル目標値を達成することを確認した。
〔SDで行う問合せ対応手順の作成〕
N課長は,SDで行う問合せ対応手順を表4のとおり整備した。SDでは,問合せを記録する問合せ管理データベース(以下,問合せ管理DBという)を構築して,利用者から問合せを受け付けるごとに問合せ管理DBに問合せ内容などを記録する。
問合せ管理DBには,問合せ番号,SD担当者の従業員ID利用者の従業員ID,受付日時,問合せキーワード,問合せ内容,回答内容などのデータ項目がある。なお,問合せキーワードとは,SDが対応手順書を参照するときに用いた用語のことである。
〔新サービスの試行運用〕
試行部署を選定し,先行的に新サービスの提供を行う試行運用を1か月間実施した。N課長が新サービスのサービスレベル項目の実績を調査したところ,SDサービスについては問題点はなかったが,Pサービスについてはサービスレベル項目の"問合せ己解決率"がサービスレベル目標値を下回り,50%となっていた。そこで,N課長は問合せ自己解決率についての改善策を次のように検討した。
J社は通信会社であり,通信サービスや企業向けのアウトソーシング事業を提供している。J社の組織は,全国の営業所や技術部などの事業部門と,人事・総務部や情報システム部などのコーポレート部門に大別される。情報システム部には開発課と運用課があり,それぞれ社内システムの開発と運用を行っている。J社の人事・総務部は,従業員向けの社内手続の申請承認に関わる業務や情報提供業務を行っていて,業務の担当者は,従業員からの問合せ対応で多忙を極めていた。一方,従業員は,"社内手続の疑問点を人事や総務のどの担当者に問合せすればよいのか分かりにくい","問合せができても,回答までに時間を要する","9時から17時までの勤務時間帯以外は社内手続ができない"など,適切なサポートを受けられていない状況であった。その結果,従業員の負担も増加し,作業効率の低下を招いていた。
この状況を踏まえ,人事・総務部と情報システム部(以下,両部という)を統括するW常務は,両部に対し,情報システムを使って,従業員向けのサービスを充実させるとともに,問合せ対応の負荷を軽減させるように指示した。両部が検討した結果,N課長をリーダーとする運用課が,従業員向けのサービスデスク(以下,SDという)サービスと,社内手続の申請や問合せを受け付けるポータルサービス(以下,Pサービスという)の二つのサービス(以下,新サービスという)を提供することになった。Pサービスは,開発課が社内Webを使って構築するポータルサイトで実現する。情報システム部は,利用者を代表する事業部門との間でSLAを合意し,新サービスを提供する。
〔SDサービスの概要〕
従来,人事・総務部で行っていた従業員からの問合せ対応に加えて,Pサービスに関する問合せも,SDが受け付けて回答を行う。疑問が解決したことを利用者に確認することで,回答の終了とする。
利用者からSDへの問合せ手段は電話や社内チャットである。従業員にとって問合せ対応窓口の一本化が図られ,SDの組織がaとして機能する。SDは運用課の所属とし,SDの要員は,運用課の従業員及び人事・総務部から異動した従業員の5名で構成する。SDサービスのSLAの概要(抜粋)を表1に示す。

Pサービスには,各種申請機能とセルフヘルプ機能がある。セルフヘルプ機能を実現するためにFAQのデータベース(以下,FAQ-DBという)を構築し,あらかじめ問合せと回答とを対にして登録する。これによって,利用者自身が疑問を解決できるようになる。
Pサービスの概要を表2に,PサービスのSLAの概要(抜粋)を表3に示す。


〔SDで行う問合せ対応手順の作成〕
N課長は,SDで行う問合せ対応手順を表4のとおり整備した。SDでは,問合せを記録する問合せ管理データベース(以下,問合せ管理DBという)を構築して,利用者から問合せを受け付けるごとに問合せ管理DBに問合せ内容などを記録する。

〔新サービスの試行運用〕
試行部署を選定し,先行的に新サービスの提供を行う試行運用を1か月間実施した。N課長が新サービスのサービスレベル項目の実績を調査したところ,SDサービスについては問題点はなかったが,Pサービスについてはサービスレベル項目の"問合せ己解決率"がサービスレベル目標値を下回り,50%となっていた。そこで,N課長は問合せ自己解決率についての改善策を次のように検討した。
- FAQ-DBに登録すべき問合せの優先度を付けるため,N課長は,①試行運用のFログを分析した。
- 試行運用で新サービスを利用した従業員にアンケート調査したところ,"セルフヘルプで回答が得られなかった場合は,SDサービスを利用してSDの回答で疑問が解決した"との回答が多かった。そこで,N課長は,(1)で分析したFログ中のfと問合せ管理DB中のgを突き合わせることにした。fと関連したgを含む問合せ管理DBの問合せ内容と回答内容をFAQ-DBに登録することにした。
設問1
〔SDサービスの概要〕について,本文中のaに入れる適切な字句を5字以内のアルファベットで答えよ。
解答入力欄
- a:
解答例・解答の要点
- a:SPOC
解説
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設問2
〔Pサービスの概要〕について答えよ。
- 表3及び本文中のbに入れる適切な字句を5字以内で答えよ。
- 本文中のcに入れる適切な数値を答えよ。なお,1か月のJ社営業日は22日で計算し,計算結果に小数が発生する場合,答えは小数第1位を切り捨てて,整数で求めよ。
解答入力欄
- b:
- c:
解答例・解答の要点
- b:可用性 (3文字) 又は 稼働率 (3文字)
- c:158
解説
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設問3
〔SDで行う問合せ対応手順の作成〕について答えよ。
- 表4中のdに入れる適切な字句を5字以内で答えよ。
- 表4中のeに入れる適切な字句を10字以内で答えよ。
解答入力欄
- d:
- e:
解答例・解答の要点
- d:優先度 (3文字)
- e:エスカレーション (8文字)
解説
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設問4
〔新サービスの試行運用〕について答えよ。
- 本文中の下線①について,FAQ-DBに登録すべき問合せの優先度を付けるための分析方法を40字以内で答えよ。
- 本文中のf及びgには,データ項目が入る。それぞれ適切な字句を12字以内で答えよ。
解答入力欄
- f:
- g:
解答例・解答の要点
- 利用者の疑問が解決しなかった問合せの発生頻度を分析する。 (28文字)
- f:入力されたキーワード (10文字)
- g:問合せキーワード (8文字)
解説
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