応用情報技術者平成24年春期 午前問77

問77

表はある会社の前年度と当年度の財務諸表上の数値を表したものである。両年度とも売上高は4,000万円であった。前年度に比べ当年度に向上した財務指標はどれか。
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  • 固定比率
  • 自己資本比率
  • 総資本回転率
  • 流動比率

分類

ストラテジ系 » 企業活動 » 会計・財務

正解

解説

各財務指標の意味については次の通りです。
固定比率
自己資本に対する固定資産の比率を示す指標で、固定資産÷自己資本(純資産)で計算される。固定資産を取得するための資金がどれだけ自己資本によって賄われているかを表し、数値が100%未満であれば設備投資が妥当であると考えられる。
自己資本比率
総資本に占める自己資本の割合を示す指標で、自己資本(純資産)÷総資本(純資産+負債)で計算される。数値が高いほど借金が少なく健全な経営であると考えられる。
総資本回転率
総資本(純資産+負債)に対してどれだけ売上をあげることができたのかを示す指標で、売上高÷(純資産+負債)で計算される。
流動比率
流動資産と流動負債の比率を示す指標で、流動資産÷流動負債で計算される。数値が高いほど企業の短期支払い能力は高いと考えられる。
それぞれの年度の財務指標を計算してみます。(総資本は流動負債,固定負債,純資産の合計です)
[前年度]
総資本=700+500+400=1,600
固定比率=500÷400=125%
自己資本比率=400÷1,600=25%
総資本回転率=4,000÷1,600=250%
流動比率=1,100÷700≒157%

[当年度]
総資本=800+300+600=1,700
固定比率=800÷600≒133%(↑)
自己資本比率=600÷1,700≒35%(↑)
総資本回転率=4,000÷1,700≒235%(↓)
流動比率=900÷800≒112%(↓)

財務指標のうち、数値が高いほど健全な経営とされるのは自己資本比率,総資本回転率,流動比率、逆に数値が低いほどよいとされるのが固定比率です。したがって前年度と比較して唯一向上した指標は「自己資本比率」になります。
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